ばっくれたバイト先から給料をもらえるのだろうか、そんな問題で悩んでいる人は多くいます。

当然ばっくれは褒められた行為ではありませんが、実際に働いた分の給料が残っているのなら、請求をすべきだといえるでしょう。

しかし対応を誤ると逆にバイト先から、損害賠償を求められるようなことにもなりかねません。

そこで今回はばっくれたバイト先から給料をもらえるのかどうかについての解説と、そのための手順を確認していきます。

残念ながらばっくれてしまった人は、反省するのと同時に正しい給料の請求方法をチェックしていきましょう。

バイトをばっくれてしまった後でも、給料はきちんと支払われるのでしょうか。

正式に働いた期間だけでも支払ってほしいと考えるのが普通ですが、ばっくれた手前言い出しづらいということもありますよね。

もちろんばっくれはバイト先にとって大変迷惑な行為であり、積極的に行うものではありません。

しかし給料の問題はそれとは別であり、働いたのならそれを請求する権利があるでしょう。

そこでこちらでは、ばっくれたバイト先から給料をもらうことができるのかという疑問についてチェックしてまいります。

ついついばっくれてしまった人も、きちんと反省した上で給料を支払ってもらえるように交渉を行っていきましょう。

ばっくれたときの給料はもらえるのか

ばっくれが間違っている行動であることはわかりますが、それが実際にどれくらいの違法性を持っているのかまで把握している人は少ないです。

そのためなかには「ばっくれたから給料はあきらめる」「バイト先と話すのが嫌だから給料はいらない」といった対応を取ってしまうこともあるでしょう。

しかしばっくれたという事実があっても、その職場で働いたことが記録として残っているのなら、その分を請求する権利は当然あります。

まずはばっくれたバイト先から給料がもらえるのかどうか、そしてもらうためにはどのような手続きを踏むべきかチェックしてみましょう。

法的にはもらえる

法的にはもらえる

例えバイトを突然ばっくれたとしても、法的には給料をもらう権利はあります。

そのためばっくれ後バイト先からまったく連絡がないのなら、きちんと給料の支払いをしてもらうべきでしょう。

例え数千円や数百円であっても未払いがある場合は、そのままにしておくことはありません。

ばっくれたことを負い目に感じるのは仕方ありませんが、それを理由に給料を受け取らないのはもったいないことです。

自分が働いた分があるのなら、正式に給料として受け取りましょう。

バイト先としてもあなたの給料をいつまでも預かっておくことはできないので、受け取ってもらった方が後の処理をスムーズに進められます。

基本的にはバイト側が処理をする

ばっくれに慣れているバイト先などは、例えこちらが何もいわなくても給料を振り込んでくれることがあります。

事前に銀行口座を伝えてある場合は、給料日に振り込みがあるかどうか確認しましょう。

しかし給料を受け取る口座を提示する前にばっくれた場合などは、現金で受け取る必要が出てきます。

バイト側から特に何もいってこないようであれば、給料をどう受け取るか連絡を取らなければならないでしょう。

機会があれば一言謝罪を

もし給料を受け取ることができ、かつバイト先の人とコンタクトを取れる場合は、一言謝罪を言っておきましょう。

働いた分の給料を得ることは法的にも認められていることですが、ばっくれによって迷惑をかけたことに変わりはありません。

そのため機会があるのなら、なるべくそのことをきちんと謝罪すべきでしょう。

謝ることで相手側の気持ちが少しは晴れるかもしれませんし、何よりも自身の気持ちを整理することができます。

次回以降ばっくれを繰り返さないためにも、謝る機会は利用していくようにしましょう。

こちらから請求する必要があることも

バイト先の状況によっては、なかなか給料の支払いが行われない可能性があります。

忙しい店舗や個人経営の店などは、すぐにはそこまで手が回らないということもあり得るでしょう。

給料の支払いや通知が一向に行われない場合は、時期を見てこちらから請求する必要も出てきます。

給料日から1週間程度過ぎても音沙汰がないようなら、何かしらのアプローチを行ってみましょう。

給料を支払わないバイト先もある?

法的にはばっくれても給料をもらうことはできますが、バイト先によっては支払いをしぶることもあります。

ばっくれた人に給料を払う必要はないと勘違いしている場合や、感情的に給料を渡す気が起こらないといった場合など、そのパターンはさまざまです。

もし給料が支払われない状況が長く続くようなら、バイト先と改めて話し合う必要が出てきます。

ばっくれた後バイト先と音信不通になっている場合は、以下を参考に給料を支払ってもらえるように動きましょう。

給料を支払わないバイト先もある?

払ってもらえない場合はこちらから電話・メールをする

給料の支払いが行われない場合、まずは電話かメールでそのことを確認する必要があります。

以下に例文を記載しますので、実際に連絡をするときの参考にしてみてください。

電話で連絡を取る場合

お疲れ様です。○○(自分の名前)ですが、店長はお手すきでしょうか。

このたびは無断でバイトを辞めてしまい、みなさまに大変なご迷惑をおかけいたしました。

本日改めてバイトを辞めたことを謝罪させていただきます。誠に申し訳ありませんでした。

また大変申し上げにくいのですが、○月○日から○月○日まで働いた分の給与についても、この場でご相談させていただければと思います。

現在○円分の給与が未払いとなっているのですが、こちらのお支払いをお願いしてもよろしいでしょうか。

電話での連絡は、まずばっくれたことを謝るのがポイントです。

いきなり給料の話をするのはマナーとしてよくないので、まずは自分の非を認め、謝罪することから始めましょう。

メールで連絡を取る場合

このたびは無断でバイトを辞めてしまい、みなさまに大変なご迷惑をおかけいたしました。

失礼ながらメールでのご連絡となりますが、改めて謝罪をさせていただきます。誠に申し訳ありませんでした。

実は○○という理由があり、そのまま連絡を取らずにいてしまったことが原因です。

私の勝手な行動でご迷惑をおかけしてしまったこと、深くお詫び申し上げます。

また無断でバイトを辞めておきながら恐縮ですが、給与の件についてご相談させていただければと思います。

○月○日から○月○日まで働いた、○円分の給与が現在未払いとなっております。

恐れ入りますが、こちらの給与の支払いをお願いいたします。

お手数をおかけいたしますが、ご返信をお待ちしております。

何卒宜しくお願い申し上げます。

メールの場合も電話と同じく、まずは謝罪から入りましょう。

そしてできるならばっくれた理由を添え、言い訳にならない程度の説明を加えます。

その後給料の支払いをお願いし、返信を待っていることを伝えましょう。

また電話でもメールでも、未払いとなっている労働期間と金額を相手に伝えるのが1つのコツです。

直接受け取りに来いといわれるかも

メールや電話でバイト先に連絡を取ったけど、給料は直接受け取りに来るようにいわれるパターンもあります。

しかし手渡しでなければ受け取れないという理由はないので、ばっくれたバイト先に顔を出すのが嫌なら銀行振込にしてもらいましょう。

銀行の口座をまだ教えていない場合は、電話やメールで口座を指定すればOKです。

その後も口座に振り込みがないようなら、また改めてメールや電話で請求を行ってみてください。

無断欠勤、無断退職に関する罰則がある場合も

無断欠勤、無断退職に関する罰則がある場合も

バイト先の就業規則によっては、無断欠勤や無断退職に対する罰則が決められている場合があります。

内容によってはこちらに対して違反金の支払いや、罰則の適応などが行われるかもしれません。

しかし仮に就業規則にどのような記載があったとしても、国が定める労働基準法の制裁規定の制限によって、あらかじめ罰則の上限は決められています。

過度な罰金を求められたり、給料が一切支払われなかったりといったことは違法なので、きちんとバイト先と交渉をするようにしましょう。

また問題がヒートアップすると、ばっくれたことを理由に損害賠償を求めて裁判を起こすという可能性もあります。

ほとんどのケースでは、そこまで問題が発展することはありません。

しかしばっくれたことが原因で重大な過失が起こったことを証明できる場合は、最悪の場合裁判までもつれるということもないとは言い切れないでしょう。

いずれにせよまずはお互い冷静に話し合い、穏便に済ませられるように努力することが求められます。

ばっくれたバイト先から電話があったら?

ばっくれた後、多くの場合はバイト先から電話がかかってくるでしょう。

無視してしまうことは簡単ですが、今回のことを謝るためにも、きちんと応対することが望まれます。

またこの時点で給料が未払いとなっている場合、その後の対応について聞くことも可能です。

ばっくれたバイト先と改めて話すのは気が引けるかもしれませんが、自分の行動が引き起こしたことなので、しっかりと責任を取りましょう。

素直に出て謝るべき

バイト先から電話連絡があった場合は、まず素直に謝ることから始めましょう。

謝罪の言葉を口にすることで、ばっくれたことを後悔し、反省していることを伝えることができます。

逆に謝罪の言葉がいつまでも出てこないと、バイト側はより厳しい態度であなたに接することになるでしょう。

そうなると問題はよりこじれて、給料の支払いが滞る原因にもなります。

給料のことやその後のことを聞きたい気持ちがあったとしても、とにかくばっくれに対する謝罪を忘れないでください。

退職の意を伝えるタイミングでもある

バイト先から電話があったのなら、退職する意思があることを改めて伝えることがおすすめです。

ばっくれたことを謝りつつ、それでもバイト先に戻る気がないことを説明すれば、相手も無理強いすることはないでしょう。

退職をスムーズに進めるためには、ばっくれた理由をしっかりと話すのもポイントです。

誇張したり嘘をついたりしなければ、相手も納得してくれますよ。

給料について詳しく聞いておく

バイト先からの電話を受け取ったのなら、合わせて給料について詳しく聞いておくことを忘れないようにしましょう。

後から再びかけ直すのは手間がかかり、勇気も必要となります。

かかってきた電話ですべての要件を済ますことができれば、それに越したことはないでしょう。

いきなり給料について切り出すのは難しいでしょうが、そこは正当な権利を主張し、きっちりと詳細を知っておきましょう。

その際には後から勘違いのないように、メモを残しておくのも有効です。

ばっくれがNGな理由

バイトのばっくれを平然と行う人は多いですが、実際にはさまざまな理由から推奨されない行為となっています。

軽い気持ちで行ったばっくれが誰かに迷惑をかけることもあれば、自分自身が大きな不利益を被ることもあるでしょう。

ここまではばっくれた後に給料が支払われるかどうかを問題としてきましたが、ここからはばっくれによるデメリットに焦点を当ててみます。

ばっくれがもたらすいくつもの問題点を理解して、どうしてばっくれがNGとされているのかをしっかりと把握しておきましょう。

法律に抵触する恐れがある

法律に抵触する恐れがある

実はバイトのばっくれは、民法における「不法行為」と認定される可能性がある危険な行為です。

もし正式に不法行為とされれば、会社側の対応によっては損害賠償を請求されることもあるでしょう。

もちろんほとんどの場合はそこまで時間と労力をかけることは少なく、当事者間で解決されるものです。

それでも大きな問題にまで発展する火種となる可能性を持つばっくれは、やはり控えるべきだといえますね。

制服や備品に関して請求されることがある

ばっくれたまま制服や備品を返していない場合は、その弁償を求められることがあります。

そのままにしているバイト先の制服はクリーニングし、備品は綺麗な状態でしっかりと返還するようにしましょう。

もし失くしてしまったり、壊してしまったりした場合は、きちんと弁償しなければなりません。

請求を無視していると法的な対応を取られることもあるので、制服や備品は間違いなく返すようにしてください。

バイト先の従業員に迷惑がかかる

ばっくれることで、バイト先の従業員には多大な迷惑がかかります。

あなたの抜けた穴を埋めるためにシフトを変更したり、新しい人を雇うための準備をしたりと、日々の作業が増えることになるでしょう。

それは他の業務を滞らせ、スムーズな仕事を邪魔することになってしまうのです。

そういった人たちのことを考えると、ばっくれの罪はかなり重いといわざるを得ないでしょう。

そもそも社会で生きていく上でNG

将来社会人として生きていく上で、ばっくれは大きな問題となります。

仮に勤めている会社を1度でもばっくれるようなことがあれば、会社側はそれを理由にあなたを解雇するでしょう。

ばっくれた後の再就職は厳しくなることが予想されるので、人生設計が狂うことになるかもしれません。

バイトの時点でばっくれの癖をつけないように、最後まで責任を持って仕事をすることを心がけていきましょう。

精神的にも疲労し、コスパが悪い

バイトをばっくれるには、かなりの精神力が必要となります。

ばっくれた後にバイト先から電話がかかってくることに怯えたり、また改めてバイトを探したりすることを考えると、かなりコスパが悪いといえるでしょう。

気持ちが追い込まれることにもなりかねないため、軽い気持ちでばっくれを行うことはおすすめできません。

精神的な疲労はなかなか取れないので、ばっくれたことでその後の生活が上手くいかなくなることもあります。

これからのことを考えても、ばっくれは自分にとって大きなマイナス要因となってしまうでしょう。

給料の件でどうしても困ったら、労働基準監督署へ

最後に、ばっくれたバイト先がどうしても給料を支払ってくれない場合は、労働基準監督署への相談を行うことをおすすめします。

こちらの請求が認められれば、労働基準監督署からバイト先に賃金の支払いを勧告してくれるのです。

ある程度の手続きが必要となりますがその効果は絶大で、ほとんどの場合未払いの給料を受け取ることができるでしょう。

また労働基準監督署は、バイト先から違法な罰金などを求められている場合にも頼りになります。

バイト先とのトラブルに困ったときは、ぜひ労働基準監督署へ話をしてみてください。

ハードルが高いならまずは周囲の人に相談を

ばっくれたバイト先ともめているけど、労働基準監督署はハードルが高いという場合は、まず周囲の人に相談することから始めてみましょう。

学校の友人や家族、その他頼りになる大人がいるのなら、現在の自分の状況を説明してみてください。

その際にはばっくれたことを正直に話し、なるべく詳しいことを伝えるのがポイントです。

客観的に自分の問題をチェックしてもらい、解決策を一緒に考えてもらいましょう。

仮に具体的なアドバイスがもらえなかったとしても、誰かに現在の悩みを聞いてもらうことは、精神的に大きな支えとなりますよ。

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