日本には「高卒認定」という制度が存在し、これは試験に合格することで「高等学校卒業と同等以上の学力を有する」ことを認める仕組みです。
毎年、1万を超える受験者がおり、5千人前後の合格者が出ている制度となっています。
さて、この高卒認定について、履歴書ではどのような書き方をすべきでしょうか。
この記事では、履歴書でどのように高卒認定を書けばよいか解説していきます。
高卒認定は学歴、資格、どちらに書いてもよし!
試験に合格することで手に入る「高卒認定」は、学歴に記入すべきか、それとも、資格に記入すべきかどちらでしょうか。
結論から言うと、学歴に書いても資格に書いてもどちらでも問題はありません。
試験に合格して手に入るという性質上、資格欄に記入するのが適切だと思われがちですが、TOEICや簿記など知識や技能を証明する通常の資格とは性質が異なるため、高卒認定については学歴欄に書いても問題ありません。
性質上は資格欄に書くもの
上でも述べたとおり、「高卒認定合格」は、高卒認定そのものが学歴を示すものではなく、あくまで国が認めた資格です。
ゆえに、そもそもの高卒認定の性質を考えれば、資格欄に記入するのが適切です。
具体的には、「平成◯年◯月 高等学校卒業程度認定 取得」と書くのが良いでしょう。
両方に高卒認定のことを書くのがおすすめ
性質上は資格欄に記入するのが適切だと述べましたが、資格欄に記入してしまうと面接官に見逃されてしまうリスクがあります。
高卒認定を取得していることをアピールすることを考えると、資格欄だけでなく学歴欄にもしっかりと記入することを強くおすすめします。
また、高卒認定を学歴に書くことで、大学や専門学校に進学した場合、学歴の流れをひと目で理解してもらうことができるので、読み手にとっても親切だと言えます。
学歴欄に高卒認定を書く場合
資格欄については上で述べましたが、学歴欄に高卒認定を記入する場合はどのように書けばよいでしょうか。
例えば、高校を中退して高卒認定を取った場合は以下のように書くのが良いでしょう。
平成◯年◯月 ◯◯中学校卒業
平成◯年◯月 ◯◯高等学校入学
平成◯年◯月 ◯◯高等学校中途退学
平成◯年◯月 高等学校卒業程度認定試験合格
なお、高校を卒業しなかった場合は、なぜ中退したのかを聞かれることがあります。
面接に挑む際には、面接官が納得できるような理由を伝えられるよう準備しておくと良いでしょう。
中退している場合は履歴書にどう書く?
ここまでは「高卒認定」について詳しく説明してきました。
次に、学校を中途退学している場合、どのように履歴書に記入するべきかを解説していきます。
まず、中退をした際の書き方について、以下のように書くのが基本です。
平成◯年◯月 ◯◯高等学校入学 平成◯年◯月 ◯◯高等学校中途退学
中退の理由を書いてもOK
中退をする理由は人によって様々あると思います。
留学のために中退をした場合や、親の介護が必要だった場合など、中退の理由が前向きなものだった場合は、履歴書に理由も記入すると相手側に好感を持ってもらうきっかけとなるでしょう。
もし、あまり好感をもってもらうのが難しそうな理由であれば、あえて具体的に理由を記入するのではなく、「一身上の都合により退学」と書いておくほうが無難だと言えます。
中退の理由が、プラスに働きそうであれば記入する、それ以外であればマイナスな印象を与えないように書くのが良いでしょう。
書かないと学歴詐称になるので注意
中退という事実が企業側に悪い印象を与えることを懸念して、履歴書に書かないでおきたいと考える人がいると思いますが、立派な学歴詐称になってしまうので必ず書きましょう。
嘘をついて面接に進んだり、入社が決まったとしても、入社時の提出書類等、企業側が学歴を確認する手段はたくさんあります。
あとで悪い印象を持たれて企業との関係性を悪くしないよう、選考の最初の段階で正直に伝えるのが最も良いでしょう。