アルバイト先から制服を借りている場合、クリーニング代が給与から天引きされていることがあります。
しかしケースによって自己負担かお店の負担かが変わるので、この記事で支払いの義務に関する知識を確かめておきましょう。
アルバイト時に着用しなければならない制服がある職場だと、洗濯料金としてクリーニング代がかかるケースがあります。
店舗によってはクリーニング代が給与から天引きされることもあり、知らないでいると給料が減ってしまったとびっくりするかもしれません。
働いている側からすれば「そもそもクリーニング代は従業員が負担するものなの?」と疑問に思われるかもしれません。
そこで本記事では「アルバイトにおけるクリーニング代をどちらが負担すべきなのか」という問題について、法律も含めて説明していきます。
クリーニング代を支払う義務が自分にあるのかどうか知るためにも、この機会にしっかりと詳細を把握しておきましょう。
バイト制服のクリーニング代の支払い義務はあるのか?
制服が汚れやすい職場に勤める場合、クリーニング代が発生することがあります。
しかし、必ずしも全ての職場がその負担をアルバイト側に求めて良いわけではなく、ケースによっては会社側が支払わないといけないことも多々あるのです。
「クリーニング代はアルバイトが支払って当たり前」という考え方は、決して正しいわけではありません。
だからこそ、これから説明するケースごとにクリーニング代をどちらが支払うべきなのか明確にしておきましょう。
アルバイト側の負担のケース
アルバイト先の就業規則に「労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項」の記載があり、そこにクリーニング代に関する内容が明示されていれば、アルバイト側の負担となることがあります。
既にクリーニング代を支払っているのなら、バイト先の就業規則にクリーニング代についての記載があるか確認してみましょう。
一方で、労働契約を結ぶ際には就業規則を含む労働条件をはっきりと示さなければならないため、バイト先が明示を怠った場合は労働基準法違反となる可能性もあります。
雇用側と従業員側の双方の同意があって初めてクリーニング代の支払い義務が生じるので、応募時や面接時に確認することがおすすめです。
会社負担のケース
上のケースとは逆に、就業規則に「労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項」の記載がない場合は、クリーニング代の負担は会社側となります。
特別にクリーニング代に関する就業規則を明示されなかった場合は、会社側が支払ってくれるものと考えて良いでしょう。
就業規則に記載がないにも関わらず、クリーニング代の支払いを強いられた場合には、労働基準法違反になります。
その点を会社側と相談して、クリーニング代に関する支払いルールを再確認しましょう。
バイトのクリーニング代を給料から天引きするのはNG
賃金支払いの5原則のひとつに「賃金の全額払い」という内容があるため、基本的にバイトにおけるクリーニング代を給料から天引きする事はできません。
そのため何の説明もなくクリーニング代が毎月の給料から天引きされているような場合には、労働基準法違反の可能性があるので注意が必要です。
基本的に天引きが許されているのは、社会保険料や税金などの法令で定められているものと、労働組合か従業員の代表と締結した労使協定による内容だけとなります。
会社側が勝手にそれ以外の理由で天引きを行う事はできないので、給与明細に違法な天引きがないか今一度確認してみましょう。
まとめ
アルバイトの制服にかかるクリーニング代は、アルバイト側が支払うケースと会社側が支払うケースの二つが考えられます。
自分のアルバイト先がどちらのケースに当たるのかをこの機会に確認して、クリーニング代に関するルールを明確にしておきましょう。
これからアルバイトを始める人も、クリーニング代をどちらが支払うのかについて事前に確認することがおすすめです。仕事を始めてからトラブルにならないように、就業規則も事前にしっかり読んでおきましょう。