バイトとして働いているときにも、確定申告が必要となるパターンがあることをご存知でしょうか。

絶対に関係ないということはなく、場合によっては自分で申告の手続きを進めることが求められるかもしれません。

いざというときに慌てないためにも、こちらでバイトでも確定申告が必要になる条件と申告の方法をチェックしておきましょう。

確定申告は事前の準備が重要となるので、この機会に詳細を把握しておくことがおすすめされます。

確定申告、聞いたことはあるけれどよくは知らないという人も多いのではないでしょうか。

特にアルバイトとして働いている場合は、自分に関係ないと思い込んでしまうことも多々あります。

しかしバイトであっても条件を満たせば個人での確定申告が必要となり、正しい手続きが求められることになるでしょう。

無視をすると税金にまつわるさまざまなトラブルに見舞われ、ときには大きな経済的損失を被ることもあるのです。

そこでこちらではバイトをしている人における確定申告の基本情報と、実際の申告方法をチェックしてまいります。

将来のためにもなるので、ぜひこの機会に確定申告の知識を蓄えておきましょう。

そもそも確定申告ってなに?

そもそも確定申告ってなに?

確定申告について知る機会はそうそう多くないため、詳細を聞いたことがないという人も珍しくはありません。

しかし確定申告は正社員やバイトといった労働形態に関わらず誰にでも関係することなので、基本的な情報は把握しておくべきでしょう。

特に給与以外にも収入がある人は、申告を疎かにすることで大きな問題となる可能性もあります。

まずは以下で確定申告の内容と、そのポイントをチェックしておきましょう。

納税義務者が1年間の所得を申告して納税するきまりのこと

確定申告とは、1年間の収入を税務署に申告し、その分の税金を納めるためのシステムのことをいいます。

基本的に2月の中頃から3月の中頃までの期間で行われ、前年1月1日~12月31日に発生した所得を申告することになるのです。

こちらで納める税金は「所得税」となり、ここから別のタイミングで「市県民税」などを支払うことになります。

確定申告はすべて自己申告によって進められるため、税務署や自治体から通知等が来ることはありません。

そのためバイトをしている人のなかには、確定申告の存在を知らずに働いている人も多いことでしょう。

しかしだからといって無関係であるわけではなく、状況によってはさまざまなリスクを招くことにもなりかねないのです。

申告をしなかった場合は罰則になります!

バイトでも確定申告を無視した場合、罰則としてペナルティが科せられます。

この罰則は「無申告加算税」と呼ばれ、本来納税する額だったお金にプラスされることになるのです。

加算額は50万円までであれば15%、50万円を超える部分に関しては20%が無申告加算税として計算されます。

確定申告の期限内に手続きをしなかった場合はそれだけ多くの税金を支払うことになるので、心当たりのある人は注意しておくべきでしょう。

またもし期限内に申告できなかったとしても、申告の意志があったことを認めてもらえれば無申告加算税を免除してもらえる可能性はあります。

法定申告期限から1ヶ月経つまでに申告を行うことと、税金の納付期限までに全額を支払っていること、5年の間に無申告加算税か重加算税を課されたことがないという3点がポイントとなるようです。

申告をしても納税をしなかったら、延滞税がかかります!

確定申告とは、税務署で手続きをして終わりというわけではありません。

その後算出された納税額を支払って、はじめて完了という形になるのです。

確定申告後そのまま納税を行わないでいると、「延滞税」として別途お金を支払う必要が出てきます。

延滞税の税率は納付期限の翌日から2ヶ月経つまでは基本的に「7.3%」か、「特例基準割合プラス1%の数値」のいずれか低い方が適用されるようです。

2ヶ月を過ぎた場合は「14.6%」か、「特例基準割合プラス7.3%の数値」の低い割合のものが本税に対して加算されます。

いずれにせよ本来不必要なお金を支払うことになるため、確定申告をしたのならきちんと納税まで終了させるようにしましょう。

バイトでも確定申告って必要なの?

バイトでも確定申告って必要なの?

ここに来て疑問となるのが、果たしてバイトであっても確定申告は必要となるのかどうかですね。

バイト=確定申告が必要というわけではありませんが、職場の環境や現在の状況によっては申告をしなければならないこともあります。

条件を満たせば誰にでも確定申告の必要性が生じるので、バイトだからといって安心できるわけではありません。

そこで以下からは、バイトの際に注意すべき確定申告の必要性をチェックしていきます。

例えこれまで確定申告をしてこなかった人も、必要となるときに備えて確認をしておきましょう。

12月末まで在籍して年末調整が済んでいるなら不要

基本的にバイトとして働いていると、税金に関わる手続きは職場が年末調整という形で処理してくれるはずです。

12月末まで同じ職場に在籍していたのなら、確定申告の手続きは不要だといえるでしょう。

もし12月末になる前にバイト辞めてしまった場合でも、源泉徴収が行われていれば納税の必要はありません。

しかし源泉徴収だけだと税金を払い過ぎている可能性もあるので、できるなら確定申告をすることをおすすめします。

複数のバイト先で仕事をして、年に103万以上の収入があるなら確定申告が必要

年末調整は1つの会社でしか行えないため、複数のバイト先で働いている場合は注意が必要です。

バイトを掛け持ちしていて、かつ年収の総額が所得税の発生条件である103万円を超えているのなら、確定申告を自ら行わなければなりません。

例えば1つのバイト先で年50万円、もう一方のバイト先で年に60万円の所得があるのなら、確定申告の準備を進める必要があります。

納税を無視すれば上記で紹介したような罰則が適用されるので、支払う金額が加算されることになるでしょう。

特にバイト先に隠れて掛け持ちをしている場合は指摘されることもないため、自分で気づいて確定申告を行わなければならないのです。

給与所得以外の収入がある場合は?

最近はバイトをしながら、同時に副業を行っているという人も増えてきました。

その場合は例えバイト先が年末調整をしてくれていても、確定申告が必要となることがあります。

具体的には副業の収入が20万円以上である場合は、申告と納税が求められるでしょう。

副業の収入内容が「給与所得」であるときも、基本的に確定申告をしなければなりません。

年末調整ってよく聞くけど、確定申告と関係あるの?

年末調整ってよく聞くけど、確定申告と関係あるの?

「年末調整」もまた、確定申告と同じくらい知られていない納税のシステムとなっています。

特に年末調整はバイトや社員が自ら行うものではないため、詳細を聞いたことがないという人も多いでしょう。

しかし確定申告について学ぶのなら、年末調整もまた重要なポイントとなるのです。

より確定申告を身近に感じるためにも、合わせてチェックをしておきましょう。

会社は源泉徴収義務があり、所得税を天引きしている

バイトとして働いていると、給料の明細をもらうこともあるかと思います。

そのなかを確認してみると、「源泉徴収」という形で所得税が引かれているのではないでしょうか。

アルバイトを雇っている会社は源泉徴収を行う義務があり、あらかじめ所得税を給料から天引きしているのです。

確定申告で納税する所得税を毎月分割で支払っている形になるため、税金を支払っているという意識を持っている人は少なくなっているのでしょう。

年末調整においてはこの源泉徴収がポイントで、ここで支払われている数値を元にして計算が行われます。

給料から源泉徴収が行われている人には、基本的に年末調整が実施されると考えていいでしょう。

年末調整は所得税額が正しいかを計算し直すための手続き

年末調整の役割は、上記の源泉徴収によって天引きされた所得税の金額が正しいかどうかを確認することにあります。

シフトなどによって毎月の給与が変動するバイトの場合、ときには所得税を払い続けているということにもなりかねません。

そのため年末調整によって、支払額の再確認をすることが重要となるのです。

もし納付額を払い過ぎていることが認められれば、「還付金」としてその分を受け取ることができます。

正しい税金を納めることにつながる、大切な制度だといえることでしょう。

職場によっては源泉徴収はしてくれても、年末調整まではしてくれないということもあります。

12月中に年末調整の話がされなかった場合は、確定申告の準備をしておくといいでしょう。

確定申告ってどうやるの?

それでは実際に、確定申告はどのような手順で行うべきなのでしょうか。

納税する額や時期に変化はありませんが、確定申告の手続き方法はいくつかあります。

自分でやりやすいもの、わかりやすいものをチェックして、必要なタイミングで行えるように準備をしておきましょう。

確定申告のやり方を知っていれば、バイトの間だけでなく就職や転職をした後にも役立ちます。

この機に手続きの方法まで把握して、確定申告に慣れておくことがおすすめです。

税務署で申告書類に記入する

確定申告の手続きは、管轄の税務署(住民票を置いている地区の税務署)で行うことができます。

申告書類等も手に入れられるので、バイトで確定申告が必要となったら事前に1度訪れてみるといいでしょう。

確定申告書類の書き方は複雑なので、最初のうちはわからないことが多いと思われます。

そんなときも税務署なら職員に直接質問することができるため、すぐに不明点を解決することができるでしょう。

手続きミスや申告漏れをしないためにも、確定申告に不慣れなうちは税務署での申告をおすすめします。

しかし確定申告の時期が終わりに近づくにつれて、税務署は混み合うことが予想されるでしょう。

ゆっくりと質問ができるように、余裕を持って訪問しておくといいですね。

確定申告の特設会場で手続きする

税務署によっては、確定申告の期間に特設会場を設けることがあります。

広い会場や多くの職員にサポートしてもらえることがあるので、初めての確定申告の際には狙って訪れてみるといいでしょう。

もちろんずっと特設会場が開かれているということはなく、期間はあらかじめ定められているのが通例です。

予定を合わせていく必要があるため、場合によってはバイトのシフトを融通してもらうなどの対応を取りましょう。

e-taxによる電子申告を使う

確定申告は、「e-tax」と呼ばれるオンラインシステムからでも手続き可能となっています。

国税庁が運営しているため安全かつスピーディな確定申告ができ、バイトが忙しくて税務署に行けないといったときにも有効です。

しかし電子証明書やそれを利用するカードリーダー、そしてパソコンの準備が必要となるのであらかじめ環境は整えておかなければなりません。

e-taxが気になるのなら、事前に必要なものをチェックしておくといいでしょう。

郵送で申告する

必要書類の準備と記入をすべて自分で行えるのなら、税務署に郵送する形でも確定申告は可能です。

細かな内容を自分だけでチェックする必要がありますが、この方法が1番簡単だといえるかもしれません。

作成の過程で確定申告について詳しくなることも可能なので、手続きに慣れたいのなら郵送での申告も考えてみましょう。

1度流れを把握できればその後も対応しやすくなるため、ずっと確定申告をしていくつもりなら郵送もおすすめです。

確定申告をするときのポイント

確定申告をするときのポイント

確定申告は年に1度しかないため、なかなか慣れることができないかもしれません。

そんなときは以下のようなポイントをチェックして、少しでも確定申告の時期に困らないようにしておくといいでしょう。

時間をかけて正しい手順を踏めば、確定申告は誰でも行えるものです。

バイトに支障が出ないように、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。

早めの対応を心がける

確定申告には、意外なほど時間がかかります。

特に最初の頃は多くの部分でつまづく可能性があるので、とにかく早めの対応を心がけるようにしましょう。

期日ぎりぎりになると落ち着いて記入ができなくなり、無駄なミスが増えるかもしれません。

気づいてから修正できるように、時間的な余裕はしっかりと持っておくことがおすすめです。

できるなら1月中くらいから準備を進め、確定申告の時期になったらすぐに対応できるようにしておきましょう。

わからないことは税務署に確認へ

確定申告でわからないことがあるなら、そのままにせずしっかりと税務署に確認するようにしましょう。

職員は確定申告のプロであるため、さまざまなパターンに対応してくれます。

自分の勝手な判断で申告すると誤りとなる可能性も考えられるので、できるかぎり事前に質問しておくようにしてください。

ただし確定申告の申請期間は繁忙期となるため、税務署もこまめなアドバイスができなくなります。

待ち時間も長くなると思われるので、なるべく忙しい時期を外して税務署を訪れるといいでしょう。

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