赤と白の巫女装束を身にまとった巫女さんに憧れたことがある人はたくさんいるとおもいます。
そんな巫女ですがバイトといっても厳密にはバイトではないことをご存知ですか? 今回は意外と知られていない巫女の具体的な仕事内容やメリット・デメリットをご紹介します。
凛としたたたずまいで、白と赤の衣装を身にまとった巫女さんに憧れたことがある人もいるのではないでしょうか? 神聖な場所で働いており、なんとなく応募のハードルが高い巫女のバイトですが、実は特別な経験や資格は必要ありません。経験がない人でも問題なく働けます。この記事ではそんな巫女の具体的な仕事内容やメリット・デメリットをご紹介します。巫女さんになることにに少しでも興味がある人は是非参考にしてみてください。
巫女のバイトって?
初詣に神社に出かけると必ず見かける巫女さんですが、実際どんな仕事をしているかはあまり知られていません。もともと巫女は神に仕える女性の総称でしたが、現代では神社で神職の補佐をする女性のことを指します。
普段は正職員の巫女や常駐の神職が運営している神社がほとんどです。しかし大晦日や三が日などの神社に人が多く集まるシーズンは人手不足になるため、一時的にバイトを雇って人員を補充しているのです。規模の大きい神社などはオールシーズン巫女のバイトを募集しているところもあります。
巫女バイトの仕事内容
それでは、実際に巫女として働く場合どんな仕事をするのかご説明します。本来巫女さんは神様に仕える仕事なので「働く」ではなく「奉仕する」という言い方をします。ここが他のバイトと違う特徴です。巫女のバイトは、巫女装束という衣装を身にまとい、参拝客に絵馬やお守りの販売をするのが主な仕事です。他には結婚式で事前に準備をしたり、式が始まってからは新郎新婦の誘導をしたりなども仕事の1つです。
勤務時間は、休憩込みで8時〜閉門(17時頃)が一般的です。大晦日から元日にかけては深夜でも参拝客が多いため夜勤で働くこともあります。
巫女として仕える女性は未婚であることが基本です。そのため巫女のバイトも10〜20代の年齢層が多いです。また18歳未満の年少者は深夜に働くことが法律で禁止されているので、大晦日の深夜の勤務は18歳以上でないと働けません。
神社という神聖な場所で勤める巫女には、清らかさが求められます。身なりはある程度決められており、派手な服装やメイクはNGです。茶髪やパーマ、アクセサリーは禁止、化粧はナチュラルメイクまでと基本的に決められています。
巫女のバイトの時給は800〜1000円が一般的です。また規模の大きい神社や大晦日の深夜帯は給料が比較的高いです。神社によっては日給制を採用しているところもあり、だいたい日給は8000〜10000円が相場とされています。
厳密にはバイトではない
巫女として勤めることは「バイト」とは言わず、厳密には「助勤」と言います。他にも働いた報酬として貰えるお金は「給料」とは言わずに「奉仕料」と言います。
これは、神社は商売が目的ではなく神様に奉仕することが目的だからです。巫女の求人を探す際は、「助勤_募集」で検索したり、「助勤の募集はしていますか?」と問い合わせすると「おっ!わかってるな!」と思ってもらえるでしょう。
巫女は一般的な飲食店やアパレルなどのバイトとは少し違う点があります。前もって神社の知識を調べてみてもいいですね。
シーズンによって忙しさが違う
神社はシーズンによって参拝客の数が大きく変化します。やはり年末年始や七五三、受験のシーズンは、神社に参拝に来る人が多いので忙しくなります。そういった繁忙期のみ巫女を募集している神社が多いので、1〜10日程度の短期バイトがほとんどです 。
巫女のバイトがオススメな理由
巫女さんが多くの人から憧れられるのには理由があります。そんな巫女のバイトがオススメな理由をご紹介します。
伝統的な礼儀作法を学べる
巫女のバイトでは、他のバイトでは絶対に学べない伝統的な作法が学べます。
まずは事前に簡単な研修があります。そこでは言葉遣いや歩き方、お辞儀の仕方などの作法を学びます。もちろん神社はお店とは違うのであいさつの言葉も異なります。例えば「いらっしゃいませ」ではなく「ようこそお参りでした」や、「〜円でございます」ではなく「〜円のお納めになります」など、独自の表現があるので言い換えが必要です。
最初は難しいかもしれませんが、先輩が丁寧に教えてくれるので事前に知識がなくても大丈夫です。
また滅多に見れない神社の裏側や、神道についても詳しくなれるので、普段なかなかできない貴重な体験や知識が得られます。
特別な雰囲気を味わえる
独特な雰囲気の漂う神社で勤めることができるのは、巫女ならではの魅力です。大晦日に普段は参拝客として行っている神社で巫女として年を越すのは、なんとも言えない特別な瞬間です。
一生の思い出になる
巫女のバイトは、他では味わえないような体験がたくさんできるので、きっと一生の思い出になります。ずっと憧れていた巫女装束に初めて袖を通した時の喜びや、様々な想いで参拝しに来る人との出会いはきっとかけがえのない財産になります。
巫女のバイトのデメリット
憧れの職業、巫女ですがいいことだけではありません。もちろんデメリットもあります。
年末年始はとても忙しい
巫女が一年で最も忙しくなるのが年末年始です。年末年始はたくさんの参拝客が集まるので、お札やお守りを買いに来た参拝客で長蛇の列ができることも。
接客業と同じでどれだけしんどくても辛い表情をせず、丁寧に応対しなければいけません。押し寄せる参拝客の対応をしなければいけないので、臨機応変な対応力が身につきますが、人とのコミュニケーションが苦手な方にはちょっと難しいかもしれません。
寒さが厳しい
巫女の辛いところはなんといっても寒さが厳しいことです。一般的に巫女が勤務する授与所は半分屋外になっているので、冬は外と同様に寒いです。巫女装束は薄く防寒性はありません。
当然マフラーやコートなどの防寒着を上から着用することはできないので、袴の下にヒートテックを着込んだりカイロ貼るなど自分で防寒しなければいけません。
長期の仕事はあまりない
巫女のバイトは年末年始や七五三シーズンの短期のバイトが多いので、長期の仕事はあまりありません。規模の大きい神社などは年中募集しているところもありますが、長期で募集しているところは少ないので、続けたくてもできないことがあります。
まとめ
巫女のバイトというとハードルが高いものと考えている人もたくさんいると思います。ですが実は資格や経験がなくても働けるバイトです。憧れの巫女装束を身にまとい、神聖な雰囲気の中でお勤めする体験は、他のバイトや普段の生活では絶対に得られません。少しでも興味のある人は是非一度はチャレンジしてみて欲しい仕事です。近くの神社が募集してないか是非チェックしてみてください。