有給休暇は、バイトでも取得することができる労働の基本的な権利です。

しかし取得のための条件を把握している人は少なく、ときには休むチャンスを自ら逃している場合もあるでしょう。

そんなもったいないことを続けないためにも、こちらでバイトの有給休暇に関する基本をチェックしていきます。

有休によって心身を定期的にリフレッシュさせることができれば、もっと充実したバイト生活を過ごすことができるでしょう。

アルバイトとして働いている場合でも、有給休暇を取得できることはご存知でしょうか。

いくつかの条件が必要となりますが、正しく申請を行えば誰でも有休を取得することは可能となっているのです。

しかしその条件がやっかいで、多くの人が詳細を知ることなく働いていることかと思います。

バイト先が丁寧に説明してくれることも少ないため、せっかくの有給休暇を無駄にしている人も多いかもしれません。

そこでこちらでは、有休を上手に利用するための基本的な知識をチェックしてまいります。

今のバイトを長く続ける予定なら、ぜひ有給休暇の取得を目指してみましょう。

そもそも有休って?

そもそも有休って?

有給休暇という言葉自体は耳慣れたものかもしれませんが、その実態まで知っている人は意外と少数なのではないでしょうか。

仕事先としてはあまり休んでほしくない、働いている側としても1人だけ休むのは気まずい、そんな意識が作用して会話に上らないのが原因なのかもしれません。

しかし有休はなにも悪いことではなく、正当な権利として主張できるものなのです。

そんな有休をもっと深く知るためにも、まずは基本的な情報からチェックしていきましょう。

正式名称は年次有給休暇

有給休暇、もしくは有休(有給)と訳されることが多いですが、正式な名称は「年次有給休暇」となります。

通常の休日では賃金は発生しませんが、年次有給休暇の場合は「休みながら一定の給料を取得する」ことができるのです。

労働で疲れた心身を回復し、ゆとりのある生活を維持することが目的とされるため、基本的に条件を満たせば誰でも取得が許されています。

年次という名称通り毎年決められた日数が従業員ごとに与えられ、取得後は好きなタイミングで使用し休暇を得ることが可能です。

年次有給休暇というワードが出たときは、有休について話されていると理解していいでしょう。

アルバイトでも有休は取れます!

有休は正社員だけの特権と勘違いされることも多いですが、例えアルバイトやパートであっても取得は可能となっています。

労働基準法によって定められている正式な制度であるため、労働者に当たるバイトにも当然有休を取る権利は認められているのです。

しかしその認識はまだ浸透しておらず、「バイトだから有給休暇はそもそももらえない」と考えてしまう人はたくさんいます。

この記事を読んだなら、有給休暇についての認識を改め、「もらわないともったいない」ということを覚えておきましょう。

有休が発生する条件

バイトの場合は実労働時間や勤務日数などの条件が関わってくるため、詳細を把握していないと有休を取得できないこともあります。

以下から有給休暇を得るための条件をチェックして、自分の労働環境と照らし合わせてみるといいでしょう。

あらかじめ有休の取得を目指すのなら、働く前からその取得条件を知っておくことが重要です。

特に不定期なシフトになりがちな場合は、最低限の条件を確認して取得資格を逃さないように注意しましょう。

バイトを始めてから6ヶ月以上経過

有給休暇を取得するには、バイトを始めてから6ヶ月以上の時間が経過していなければなりません。

例えその他の条件を満たしていたとしても、まず6ヶ月以上の労働実績がなければ始まらないことは覚えておきましょう。

バイトはそれぞれ働き始めたタイミングがばらばらであるため、自分はもらえないけど他の人はもらえているというパターンになりがちです。

それは別に不公平なわけではなく、6ヶ月以上の労働期間という条件が理由となっているのでしょう。

有給休暇を申請するのなら、そのバイトを始めてから6ヶ月経過しているか確認するのが最初のステップとなります。

有休が発生する条件

週に1日以上、または年48日以上働いている

有給休暇は週に1日以上、もしくは年48日以上働いていることが最低限の条件となっています。

契約の段階でそれ以下の労働日数となってしまう場合は、有休を取得できないので注意しましょう。

もちろんそれ以上の日数をバイトとして働くのであれば問題なく、有休の取得資格を得ることができます。

労働の日数が多いせいで有休が取得できないといったパターンはありえないので、シフトの数を制限する必要はありません。

まずは最低ラインとして、週に1日以上と年48日以上の数値を覚えておきましょう。

出勤率も重要

例えシフト上は週1日以上、年48日以上の労働となっていても、実際に出勤した実績がなければ有休は取得できません。

サボったり病欠が多かったりすると、その時点で有休の取得条件を剥奪される可能性があるので気をつけましょう。

基本的には、契約した際の労働日数の80%をクリアしていれば、出勤率を理由に有休が取れないということはありません。

有休を狙うのなら、できるだけバイトのシフトを休まないように調整していくことがポイントとなります。

有休って何日分くらいもらえるの?期限はある?

有休を得るための条件をチェックしたら、次は実際に休める日数と期限について確認していきましょう。

有給休暇には細かな規定があり、実際にバイトとして働いた期間や時間によって大きく変動することになります。

また有休は無期限に利用できるわけではないため、放っておくと知らないうちに権利を消失してしまう可能性もあるのです。

有休を使って有意義な時間を過ごすためにも、取得日数と期限はしっかりと把握しておくことをおすすめします。

バイトを始めて6ヶ月後に付与

有給休暇の取得タイミングは、基本的にバイトを開始してから6ヶ月後となります。

特に手続き等は必要なく、自動的に従業員に付与されるため、知らず知らずのうちに有休を取得していたというパターンは非常に多いです。

バイト先からいちいち報告されるということもほとんどないため、自分が有給休暇を持っているかどうかは自主的に確認する必要があるでしょう。

取得した時点で自由に有給休暇を使う権利があるので、働いてから6ヶ月経過したときはバイト先と相談してみるのがおすすめです。

その後継続して1年ごとに付与

バイトを始めてから6ヶ月が経過し、有給休暇を取得することができたなら、その後も継続して1年ごとに付与されることになります。

取得タイミングは初回と変わらず、働き続けるかぎり1年周期で新しい有休を取得できる仕組みなのです。

そのため有給休暇を最初に得た日付を覚えておけば、有休を利用するためのスケジュールが立てやすくなるでしょう。

また基本的に同じ労働条件で働いていれば、1年ごとに取得できる有休の日数は増えていきます。

自由に休める期間が増えることになるため、モチベーションは高まることになるでしょう。

有休の日数は労働時間や日数によって変化

有休の日数は労働時間や日数によって変化

有給休暇の取得日数は、個人の労働時間や働いている日数によって変わってきます。

1つの基準となっているのが、「週30時間以上、かつ週5日もしくは年間217日以上の労働」です。

上記の条件を満たしてバイトをしている場合は、年間で10日の有給休暇を得ることができます。

その後も1年ごとに1日ずつプラスされた有給休暇が付与され、1年6ヶ月目には11日、2年6ヶ月目には12日の有休が取得可能です。

またバイト開始から3年6ヶ月以降は1年ごとに2日ずつ追加されることになり、最大で20日まで取得できるようになります。

フルタイムでのバイトは、このように充実した有給休暇の取得につながるのです。

一方で「週30時間未満、かつ週4日以下もしくは年間216日以下の労働」の場合、その働いている日数によって有休の数も変わります。

例えば週4日もしくは年間169日以上の労働だと初回に7日の有休が付与され、その後も1日ずつ追加されて最大15日まで増えることになるのです。

週1日もしくは年間48日以上72日未満の労働の場合は初回に1日分の有休が付与され、最大で3日まで増えることになります。

このように実労働時間で取得できる日数は大きく変わっていくので、少しでも多くの有休が欲しいのならシフトを増やすしかありません。

自分のシフトをチェックして、まずはどの程度の有休を得られるのか確認してみるといいでしょう。

有休は2年以内に使わないと消滅する

有給休暇は無期限ではなく、取得後2年以内に利用しないと自動で消滅してしまいます。

例えばバイトを始めてから半年後に10日の有休を得られたとしても、そのまま使わずに2年半を迎えてしまうと利用不可となってしまうのです。

せっかくの権利を手放すことになってしまうので、有休の取得後はなるべく早めに消化するといいでしょう。

しかし逆に考えると2年経つまでは繰り越すことができ、翌年の有給休暇分と合算することも可能です。

計画的に使うためにも、自分が何日分の有休を持っているのか確認するのは重要となりますね。

有休を使うのは失礼?なんていって取ればいい?

有給休暇を取得する条件を見てみると、自分もその資格があることに気づく人は多いことでしょう。

2年間という期限があることからも、有休はなるべく取れるときに取っておくことをおすすめします。

しかし「実際にバイト先になんていえば取れるのかわからない」「有休を使うことって失礼なのでは?」と思われるかもしれません。

そういった疑問は以下で解消して、気持ちよく有給休暇を取得できるようにしておきましょう。

バイト先に遠慮してしまい、有給休暇を無駄にする人は今も多くいるようです。

けれど有休は働いたことに対する正当な対価であるため、きちんと取得して実行していくようにしましょう。

法的には有休を取る理由を言わなくてもOK

有給休暇の利用時に気になるのは、その取得理由でしょう。

冠婚葬祭のようなきちんとした理由でなければ取ることができないのかと、心配になるかもしれません。

しかし法的には有給休暇の取得理由に制限はなく、特にバイト先に話す必要もないとされています。

もしプライベートな理由である場合でも、安心して有休を取得することができるでしょう。

基本的に心身のリフレッシュが有休の目的であるため、遊びに行くことも十分な取得理由となります。

変に理由にこだわる必要はないので、まずはバイト先に有休の取得を打診してみましょう。

会社が拒否することも法的に不可

会社が拒否することも法的に不可

バイト先は労働基準法における「時季指定権」と呼ばれる法律によって、従業員からの有給休暇申請を拒否することができません。

そのため基本的には有給休暇の取得後、好きなタイミングで申請すればOKです。

もし有給休暇の取得を認めなかったり、権利があることを隠蔽したりするとそれは違法行為となります。

正当な権利を主張して、しっかりと有休を使えるように話し合いましょう。

しかしバイトの内容によっては、有休を取得されるとどうしても店が回らなくなるタイミングがあることかと思います。

特別な事情がある場合、バイト側は従業員に対して「時季変更権」という権利を行使して休みを別日に移すことが可能なのです。

お互いに不利益の出ないように、じっくりと話し合いの機会を持つようにしましょう。

申請書が必要になる会社も

バイト先によっては、従業員の有休日数を管理するために申請書等の記載が必要になることもあります。

その場合はバイト先のルールに従って、申請書を提出するようにしましょう。

多くの申請書には有給休暇の取得理由を記載する場所があると思いますが、基本的には「私用」と書くだけで大丈夫です。

その後理由を問われた場合は、簡単にその日の予定を口頭で伝えればいいでしょう。

申請書の提出といった手間がかかることをあらかじめ考慮しておけば、スムーズに取得まで進めますね。

嘘の理由はトラブルのもと

有給休暇の申請に特別な理由は必要ありませんが、嘘をついて取得すると、その後のバイトで余計なトラブルを招く可能性はあります。

例えば里帰りをする、ボランティア活動をするといっていたのに、近所でバイト先の人と出会うようなことがあれば、嘘の理由で申請したことがばれてしまうでしょう。

それで有休が取り消されるようなことはありませんが、その後普通にバイトを休みたいときに、「また嘘をついているのでは?」と疑われることになるかもしれません。

信頼関係を損なうことにもなりかねないので、嘘をつかずに正直な理由で有給休暇を取得するようにしましょう。

バイト先のシフトとバランスを取ることも忘れずに

有給休暇を取得する際には、今後もそのバイト先で働き続けることを考慮して取得しなければなりません。

バイト先の意見やお願いを無視して有休を取得すると、決して良い感情を持たれないでしょう。

シフトの変更などによって他の従業員に迷惑がかかることもあるので、最悪の場合働いている現場の空気が悪くなる可能性もあります。

そういった不協和音を起こさないように、バイト先のシフトとバランスを取ることを忘れないようにしましょう。

例えばいきなり10連休を取るのではなく、毎月少しずつ消化する形にするなど、1つの工夫がポイントとなります。

気持ちよく休むためには、バイト先に気を使うことも重要だといえるでしょう。

早めの相談がベター

有給休暇を取る予定があるのなら、なるべく早めにバイト先に相談するようにしましょう。

早めに日時を指定することができれば、バイト先も前後のシフトを調整しやすくなります。

他のバイトの負担を減らすことにもなるので、予定が固まり次第バイト先に連絡を取るようにしましょう。

あまり積極的にバイトが有休をとらない職場の場合は、より早めの相談が理想となります。

可能であるなら他の従業員にも一声かけて、有休をとりやすくしておきましょう。

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