書いたはいいけどこの履歴書、いったいどうやって会社の担当者に渡せばいいの? むき出しのまま持っていくのは駄目そうだし、じゃあ何に入れていく? 面接会場ではいつ誰にどうやって渡せばいい?
考えるとイロイロ疑問が湧いてきますね。郵送するときだって封筒や送り状の書き方など分からないことだらけのハズ。
これを読んで一気に解決してください!
手渡しする時も封筒は必要!
履歴書は大事な書類です。
郵送するときに封筒を使うのはもちろんですが、面接会場に持参して担当者に手渡しする時も履歴書は封筒に入れて持ち運びします。
封筒を使う利点はいくつかあります。
汚さないため、折れないようにするため
履歴書は紙ですから、むき出しで持っているとすぐに汚れます。うっかりボールペンの先で触ってしまったり、コーヒーが跳ねたり、手の汚れが移ってしまったり・・。
またカバンからの出し入れで角が折れたり破れてしまうこともあります。
せっかくきれいに書いた履歴書も、会社の担当者が読むときに汚れていては台無しです。
封筒に入れることでこういったリスクを大きく減らすことができるのです。
クリアファイルも使うとさらに良し
履歴書をクリアファイルに挟んでから封筒に入れれば鉄壁です。
かなり意識的に折らない限り、折り目がつくこともありません。
クリアファイルは新品かそれに近いもの、無地で透明、または半透明のものを選びましょう。
スマートに渡すため
履歴書はあなたにとっても大事ですが、応募先の会社にとってもあなたを採用するしないを判断する大事な書類です。
その大切な書類をきれいな封筒に入れてもっていけば、面接担当者は「この仕事に真剣に取り組んでくれそうだ」と好印象を持ってくれるでしょう。
逆に、むき出しのままカバンから取り出すのを見られると、あなたは「テキトーな人」とレッテルを貼られてしまうことにもなります。
履歴書は大切に、扱いはスマートに!
履歴書用の封筒の選びかた、入れ方
じゃあ、どんな大きさで何色の封筒を選べば良いでしょうか?そして履歴書はどういう入れ方をするのがスマートでしょうか?
初めてだといろいろと迷ってしまいますが、ちゃんと無難な選び方、鉄板のやり方があります。
封筒は、履歴書のサイズにかかわらず白色A4サイズを使う
まず封筒の色は白が基本です。
茶色も封筒の色としてはポピュラーですが、履歴書を入れるものとしては「安っぽい」として、快く思わない担当者も中にはいるので、避けた方が無難です。
また封筒のサイズはA4が良いでしょう。履歴書はA4とB5のサイズがありますが、A4封筒ならどちらも無理なく入りますし、取り出すのも簡単です。
市販の履歴書を買うと、その履歴書のサイズに合った封筒が付属していることがありますので、それをそのまま使用しても良いでしょう。
履歴書は折っちゃダメ
履歴書は折ってはいけません。この場合の「折る」とは、もともと二つ折りになっている履歴書をさらに折ることをいいます。
郵送の時はともかく、手渡しで持って行くときは折る必要がまったくありません。
いちど折り目がついた履歴書は机の上に置いた時にきれいに広げられないので、読みづらくなってしまいます。
なにより、折っていない履歴書と比べると見た目の印象がまったく違います。せっかく書いた履歴書が台無しになるようなことは避けたいですね。
どうしても折る必要がある場合は、二つ折りではなく三つ折りにします。履歴書の縦の長さを3等分にして下から内側に折り曲げて行きます。
その際に雑な折り方にならないように、角をぴったりと合わせましょう。
郵送するときはどうするの?
郵便物ですから、封筒に送り先を書いて切手を貼って送るのは同じです。
ただし企業に送るわけですからそれなりの気配りとマナーは必要になります。
送り先は都道府県名から
封筒のおもて面に送り先、うしろ面に自分の住所氏名を書きますが、約束事がいくつかあります。
送り先、宛名
通常の郵便物と同様に右上に郵便番号、その下に縦書きで会社の住所を書きます
住所
求人広告に書いてあった通りに書けば大丈夫。ただし都道府県名がなければきちんと付け足します。ビル名なども省略せずに書きましょう
会社名
封筒の真ん中あたり、住所の書き出しと同じぐらいの高さから書き出します
株式会社を(株)と省略するのは厳禁です。また株式会社が社名の前か後かも間違えないように注意しましょう
担当者名が分かっていれば「採用ご担当 〇〇様」、分からなければ「採用ご担当者様」と会社名の左脇に1段下げて書きます
履歴書在中
左下には赤い色で「履歴書在中」と書き、やはり赤い色で四角く囲ってください。
履歴書に付属している封筒にはあらかじめ印刷されているものもありますので、そのまま使用しましょう
自分の住所と名前
封筒のうしろ面の左下にやはり縦書きします。
郵送するときは送り状をつけて
ビジネス上で書類を送るときは送り状をつけるのが基本ですが、アルバイトの応募であれば送り状は必須ではありません。
仮に送り状がなくても小さい会社であれば中身を見れば何の書類なのか判断はつくでしょう。
でも大きい会社や同じ部署でいくつも求人を出している場合は、どの求人に対する履歴書なのか判断に迷うこともあります。
相手に余計な手間をかけさせないように気配りしましょう。
SNSで写真を送るときも、ひとことコメントつけますよね?送り状もそれと同じ役割です。
サイズは履歴書に合わせるのが普通ですが、B5がなければA4でもかまいません。
横書きならパソコンで
書き方はパソコンで作るなら横書き。ほかに、便箋に手書きで縦書きするやり方もあります。
横書きの場合
・右上に郵送する日の日付
・1行下の左端に会社名と担当者名
・さらに1行下の右端に自分の住所と名前
・その下の真ん中に「書類送付のご案内」とやや大きめに書いて、その下に1行空けて本文を書きます
本文といっても
「拝啓 お世話になっております。ホールスタッフの求人の件で先日お電話差し上げた〇〇と申します。
早速ですが応募書類をお送りいたしますので、よろしくお願い申し上げます。敬具」
といった短い文章で大丈夫です。
その下に2行ほど空けて「記」と真ん中に書き、その下に「履歴書1通」、1行空けて右端に「以上」と書けば完成です。
便箋に手書きで縦書きというのもある
便箋に縦書きするのもありです。その場合はボールペンなどで手書きします。
縦書きの場合は
・横書きの場合と同じように「拝啓」から始まる本文
・1行空けて送る日の日付
・さらに1行空けて下端に自分の名前
・また1行空けて封筒にも書いた会社名と担当者名を最後に書きます
送り状の書き方の分かりやすいイラストがあります。参考にしてください
https://biz-note.jp/how-to-cover-letter/
どうやって送るの?
封筒と履歴書、送り状、そしてクリアファイルを用意します。
送り状を上にして履歴書とともにクリアファイルに挟み、封筒に入れてのり付けで封をします。セロテープで封をしてはいけません。手を抜いていて失礼だと思われてしまいます。
最後に切手を貼りますが、重さで料金が変わってきます。
この場合は切手を貼らずに郵便局の窓口で重さを測ってもらって料金を払うほうが、まちがいがないでしょう。
封筒に入れた履歴書はいつ渡す?渡し方にもマナーはある?
いよいよ面接の当日、会場までやってきました。持ってきた履歴書はいつどのように相手に渡せばいいでしょう?
緊張していると、そのようなことも不安の種になってきますよね。
でも大丈夫。基本を押さえておけばあわてる事はありません。
渡すタイミングは受付か面接開始時
基本的には「履歴書を出してください」と言われた時が渡すタイミングです。
それは会社の受付に立ち寄ったとき、または面接する部屋に通されて担当者が席に着いたときなどケースバイケースです。
部屋に通されて担当者のアシスタントが先に履歴書を回収しに来ることもあります。
言われたときにすぐに出せるように準備しておきましょう。
なお、受付で渡すときは封筒に入れたまま渡すのが良いでしょう。
面接時に手渡しするときは封筒から出して
担当者に履歴書を渡すときは封筒から出し、クリアファイルも外してそれぞれ履歴書の下に添えて手渡します。履歴書の向きにも気をつけましょう。
渡すときは相手が誰であっても、受付の人であっても「よろしくお願いします」とひとこと言えるといいですね。
よくあるミスと気をつけること
求人の面接は慣れないことなので、準備万端のつもりでも意外な落とし穴があります。こんなことにも気をつけましょう。
手渡しでも封筒には住所氏名を
履歴書を封筒ごと渡した場合、封筒に名前がないと会社の担当者は誰の履歴書なのかをいちいち封筒から出して確認する必要があります。
余計な手間をかけさせないため封筒のうしろ面には自分の住所と名前を書いておきましょう。
面接には大きめのカバンで出かける
せっかく封筒を使って履歴書をカバーしていても、カバンの大きさに余裕がないと結局は履歴書も封筒も折れ曲がってしまうかもしれません。
カバンはギリギリの大きさではなく十分に大きいものを使いましょう。
ペットボトルを封筒と一緒にしない
特に夏場は飲料のペットボトルを持ち歩くことが多いですが、履歴書の封筒と一緒にカバンに入れるのは厳禁です。
冷たいペットボトルは表面に水滴ができて、履歴書を封筒ごと濡らしてしまうリスクがあります。
封筒のカバーにクリアファイルも
クリアファイルは履歴書を挟むだけでなく、封筒を保護するのにも使えます。
つまり履歴書を入れた封筒ごとクリアファイルに挟んでカバンにしまうのです。
カバンの中の汚れから封筒をカバーすることができますし、カバンが雨に濡れてしまっても封筒がふにゃふにゃになる心配がありません。
大切な履歴書ですから念には念を入れて面接に臨みましょう。
細かいことに気を配る心のゆとりを持って!
ここに書いた履歴書にまつわるしきたりやマナーのひとつひとつは、どれも細かいことばかりです。
でも、それを面倒くさがらずていねいに実践していく中で、面接に対する不安が解消され、落ち着いた気持ちで担当者と顔を合わせることができます。
また、こういったマナーを少しずつ身につけていくことによって人への気配りや思いやりを自然と行動で表すことができるようになります。
いつしか、あなたはホスピタリティのあるスタッフとして新たな勤務先で信頼を得ることでしょう。